終活って「まだまだ先のこと」と思っていませんか? でも実は、50代から「お金の見直し」をやっておくと老後がうんと安心になります。今回は、50代の終活としておすすめしたい「お金の見直し」について紹介します。
終活を50代から始めるメリットが分かる
- 特に重要な「お金の見直し」について分かる
- お金の見直しの具体的な取り組みについて分かる
目次
「終活は先の話」ではありません。50代から終活を始めるメリット
0代から終活を始める、といっても今は自分の「終わり」について全く実感がないでしょうし、「終活」というより仕事や子育てに忙しい時期ですよね。
でも、「老後って、いくらお金がかかるの?」「年取っても私の生活って大丈夫なの?」という漠然とした老後への不安はあるのではないでしょうか。そんなみなさんにおすすめしたいのが「50代からの終活」です。
老後の見通しをこの時期から立てておくことで、今感じている不安を解消できることが50代の終活のメリット。見通しを立てるためには、まず何をしていくべきなのか見ていきましょう。
お金のない老後は怖い!50代の終活・まずはお金の見直しから
50代から始める終活とは、一般的な「自分が亡くなる前後のことを考える」という重いものではなく、「老後への備え」です。
公益財団法人生命保険文化センターが18~79歳の男女4,844人にとったアンケート(※)によれば、「老後について不安がある」と答えた人は82.2%に上っています。そして、そのうち79.4%が「公的年金だけでは生活に不足が出そう」、57.3%が「日常生活が立ち行かなくなりそう」を不安材料に挙げています。このデータから、多くの人が抱えている老後への不安は「お金」「健康」にまつわるものだということが分かります。
健康上の不安は、お金があればある程度はフォローが可能です。そのため、お金の不安を解決することで、老後の不安自体もある程度解消します。50代から終活を行い老後のライフプランを立てておけば、老後に必要なお金はいくらなのか、現在の資産をどのように活用していったらよいかなどが分かるでしょう。
年金生活になってからの終活では、お金の見直しをしても貯金に限界があります。「稼げる時期」である50代から終活を始めることには、非常に大きな意味があるのです。
※出典:公益財団法人生命保険文化センター 生活保障に関する調査(2022(令和4)年度)
お金の見直し やるべきチェックリスト
ここからは、50代からの終活でお金を見直すにあたり、具体的にどのようなことをしていったらよいのかを解説していきます。
不要な銀行口座を解約する
まずは、不要な銀行口座がないかをチェックしましょう。
使う口座を絞り、各口座の用途を決めておけばお金の流れをより把握しやすくなり、今自分がどれだけ資産を持っているか、きちんと把握することができます。
しかし若いときと現在では、必要な保障の内容が違うことがよくあります。50代は、お子さんが独立した(する)というケースが多い年齢です。このため、「何かあったときに子どもにお金を残すこと」をメインにして組み立てていた保険の内容から、医療費や個人の年金などを充実させる方法にシフトした方が良い場合もあります。
現状の生活費を見直してみる
50代は平均年収ももっとも高くなる年代です。そのため、生活には十分な余裕があるご家庭も多いかと思われます。
ただ、そのようなときだからこそ、現状の生活費を見直してみることが重要です。「子どもが独立したのに、毎月の支払額が変わらない」「何に使ったか意識していないようなお金が毎月数万円単位で出ていく」ということであれば、無駄遣いをしている可能性もあります。収入が激減する65歳以降を見据えて、今のうちにこのような「無駄遣い」がないかをしっかり見直しましょう。
ライフイベントにかかるお金を試算してみる
現状の生活費を見直すと同時に、「今後のライフイベントにどれくらいのお金がかかるか」も試算してみましょう。
50代以降のライフイベントとしては、
- 家のリフォーム
- お子さんの結婚と出産、住居購入への支援
- 高齢者施設への入居
- お墓の購入
などがあります。
これらのライフイベントには多額のお金がかかるため、あらかじめ予算を組んでおくと安心です。また、引退後の30年近い期間にかかる生活費も、合わせて算出してみましょう。
老後の不安を吹き飛ばす終活をしよう
50代の終活は、「老後を不安なく過ごす」ための備えの終活です。
手持ちの資産とこれからの収入を、老後に必要となる出費と引き比べることで、「これからどのような生活をしていけばいいのか」「余裕のある老後のためには何が必要か」「無駄なところはないか」を見直すことができます。
「20年後、30年後の自分」がより豊かにより余裕を持って生きられるように、今日から「50代の終活」を始めてみてください。