こんにちは、終活コーディネーターの吉原友美です。
「相続」と聞くと、どこか堅くて難しそうな響きがあるかもしれません。
でも私は、相続ももっと心地よく、自分らしく、スマートに整えていくものだと思っています。
誰かと比べることもなく、無理にかしこまることもなく。
“私の暮らしの延長線”にある、ナチュラルな相続のかたち。
今日は、そんな“そっと、心が整う相続”についてお話しします。
相続は“ありがとう”を形にする時間
終活でたくさんのお客様と出会うなかで、私が感じていることがあります。
それは相続が「争いの原因」になることもあれば、「ありがとうの気持ちを届ける手段」になることもある、ということ。
残された家族が揉める相続は、実は誰にとっても悲しいものです。
でも、逆にこんな声もよく聞きます。
「母がしっかり準備してくれていたから、安心して見送れた」
「父の“この品は○○へ”という言葉があって、兄弟仲が崩れなかった」
そう、相続は「心のバトン」をそっと渡す行為なのです。 だからこそ、私は“ありがとう”が伝わるように整える相続をおすすめしています。

スマートに心を整える3つのコツ
相続は特別なことではありません。
日々の暮らしの中で“私らしいかたち”で少しずつ整えていくのが、いちばんスマートです。
ひとつ目は、“想い出の棚卸し”。

タンスの中の思い出の品、アクセサリー、写真、趣味のコレクション。
これを一度見直して「この先もそばに置きたいもの」「そっと手放していいもの」を分けていくと、心の整理にもつながります。
ふたつ目は、“気持ちを文章にしてみる”。
遺言書とまではいかなくても、「エンディングノート」や「家族へのメッセージ」に想いを書き残すだけでも、家族はほっとするものです。
大切なのは、完璧にまとめなくてもいい、ということ。
短い一言でもいいのです。

「この着物は娘へ」
「この器は○○さんに使ってもらえたら嬉しい」
たったそれだけでも、温かい相続になります。
みっつ目は、“必要な専門家とゆるやかにつながる”。

司法書士や相続診断士に、まずは相談だけでもしておくと安心です。
全部を抱え込まず、信頼できる誰かに相談することも“スマートな大人の選択”です。
心地よい相続は、“私を知る”きっかけ
相続を考え始めると、不思議と自分の暮らし方にも目が向くようになります。
「私が本当に好きだったものって何だろう?」
「今、心地よく暮らすために必要なものは?」
「誰に何を託したい?」
この問いかけが、今の私を整えるきっかけにもなるのです。
相続は未来の準備でもありますが、
“今日の私が笑顔で暮らすための整理”でもある。
私はそう感じています。
そっと、私らしく。心を軽くする相続へ

相続は大ごとにしなくてもいいのです。
そっと、心の棚を整えて、言葉を少し残すだけでも、あなたの優しさは十分伝わります。
誰かにとって役立つものは譲り、思い出はきちんと温かく残す。
争いではなく、安心を遺せる準備。
それが、私が提案する“しなやかな相続”です。
最後まで、私らしく生きるために
終活は生きるための活動です。
相続もまた、「最後まで私らしく、美しく生きるための心がけ」です。
必要以上に難しく考えず、あなたらしい方法で、心の準備を始めてみませんか?
相続は、未来のあなたが微笑むための優しい仕掛け。
また、心が整う終活のヒントをお届けしますね。