心を整えるお墓参り 感謝で始まる一年の終活習慣

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  • #もうお墓はいらない?

新しい年を迎えるとき、あなたは何を思いますか?
「今年こそ健康に」「家族と穏やかに過ごしたい」——そんな願いとともに、ふと心に浮かぶのが、先に逝った大切な人たちの顔ではないでしょうか。新年を迎え、お墓参りに行こうと思いながらも、「マナーがわからない」「何を持っていけばいいの?」と戸惑う方は少なくありません。
15年にわたり終活セミナーの講師を務めてきた私のもとに寄せられる質問で、最も多いのが実は「正しいお墓参りの方法」なのです。
お墓参りは、決して難しい儀式ではありません。それは亡き人への祈りであると同時に、自分自身の心を整え、感謝を育てる大切な時間なのです。

なぜ、お正月にお墓参りをするのか

「お盆やお彼岸じゃなくて、お正月にお墓参り?」と思われる方もいるかもしれません。
実は、年の初めにお墓参りをすることには深い意味があります。新しい年を迎えるにあたり、これまで支えてくれた先祖に感謝を伝え、「今年も見守ってください」と心を込めて報告する——この行為そのものが、心のリセットであり、前向きな一年のスタートを切る儀式なのです。

私が講師を務める終活セミナーに参加された、東京都在住の山田和子さん(仮名・68歳)は、こう語ってくださいました。
「夫を3年前に亡くしてから、毎年元日にお墓参りに行くようになりました。最初は寂しさでいっぱいでしたが、今では『今年もよろしくね』と声をかけることで、前を向く力をもらっています。お墓の前で手を合わせると、不思議と心が軽くなるんです」

お墓参りは、亡き人のためだけでなく、今を生きる私たち自身のための時間でもあるのです。

心を整える、正しいお墓参りの作法

「正しいお墓参り」と聞くと、厳格な決まりごとを想像するかもしれません。しかし大切なのは、形式よりも心を込めること。とはいえ、基本的なマナーを知っておくことで、より安心してお参りができます。

お墓の掃除から始める

お墓に着いたら、まず手を合わせてご挨拶。その後、墓石や周辺を丁寧に掃除します。
<持っていくもの>
バケツとひしゃく
スポンジや柔らかい布
ほうき、ちりとり
ゴミ袋

墓石は水で濡らした柔らかい布やスポンジで優しく拭きます。市販の墓石用洗剤もありますが、基本は水で十分です。周辺の落ち葉や雑草も丁寧に取り除きましょう。
掃除は単なる作業ではなく、故人との対話の時間なのです。

セミナーで出会った田中正夫さん(仮名・72歳)は、「掃除をしながら、『いつもありがとう』という気持ちで手を動かすと、自然と心が落ち着いてくる」と教えてくださいました。お墓の掃除という行為そのものが、心を整える作法になっているのです。

お花とお供え物の選び方

掃除が終わったら、お花を供えます。
<お花選びのポイント>
棘のある花(バラなど)は避ける
毒のある花(彼岸花など)は避ける
白・黄色・紫などの落ち着いた色が基本
故人が好きだった花もOK

お花は長持ちするよう、茎を斜めにカットして花立てに生けます。

お供え物は、故人が好きだったお菓子や果物など。ただし、お参りが終わったら必ず持ち帰るのがマナーです。カラスや野生動物が荒らす原因になってしまうためです。

お線香のあげ方

お線香は、束のまま火をつけるのではなく、1本ずつ丁寧に火をつけます。
<お線香の作法>
ろうそくに火をつける
ろうそくの火でお線香に火をつける
手で仰いで火を消す(息を吹きかけない)
香炉に立てる、または寝かせる(地域や宗派による)

お線香の香りは、故人との架け橋と言われています。煙がゆっくりと昇っていく様子を見つめながら、心の中で語りかける——それだけで十分なのです。

合掌と祈り

すべての準備が整ったら、墓石に水をかけ、静かに手を合わせます。
何を祈ればいいか、決まりはありません。近況報告でも、感謝の言葉でも、心に浮かんだことをそのまま伝えればいいのです。

セミナーでこうお話しすると、皆さんほっとした表情を見せてくださいます。ある参加者の方は、「父の墓前で、『今年は孫が大学に合格しました』と報告したら、涙が止まらなくなりました。父が喜んでくれている気がして」と語ってくださいました。
お墓参りは、生きている人の心を整える場所でもあります。

お墓参りは「終活の第一歩」

「終活」と聞くと、「まだ早い」「縁起でもない」と感じる方もいるかもしれません。
私が、いつもお伝えしているのは、終活とは決して「死の準備」ではないということです。それはより良く生きるための準備であり、自分と向き合う時間なのです。
お墓参りを通じて、多くの方がこんなことに気づかれます。

命には限りがあること
今この瞬間の大切さ
家族や大切な人への感謝
自分がどう生きたいか

特に、私が担当している「おひとり様セミナー」や「グリーフケアセミナー」では、「お墓参りの意味が変わった」「心が軽くなった」というお声を数多くいただいています。大切な人を亡くした悲しみを乗り越え、前を向くためのヒントは、実はお墓参りという日常的な行為の中にあるのです。

2026年、感謝で始まる一年へ

新しい年の始まりに、お墓参りという形で心を整える。
それは古くからの習慣でありながら、現代を生きる私たちにこそ必要な時間なのかもしれません。スマートフォンを置いて、静かに墓石の前に座る。そこには、答えを急かさない優しい時間が流れています。

15年間、多くの方々の終活に寄り添ってきた私が、いつもお伝えしているのは、お墓参りに「正解」はないということです。大切なのは、心を込めること、そして自分自身と向き合うこと。

新しい年、あなたも大切な人へ感謝を伝えに、お墓参りに出かけてみませんか?
その一歩が、心を整え、より良い一年を始めるきっかけになるはずです。

もっと詳しく知りたい方へ

お墓参りのマナーや、終活について詳しく知りたい方は、このサイトの記事を検索してみてください。あなたに合った終活のヒントが見つかるはずです。

また、(株)東上セレモサービスでは、関東エリアを中心に終活に関する無料相談や各種セミナーを随時開催しております。一人で悩まず、まずは気軽にお話しすることから始めてみませんか?

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監修者

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𠮷原友美

常務取締役、終活コーディネーター。家族が早くに他界した経験から死生観を育成して生きる大切さを知る。終活セミナーでは絵本を使い死生観について伝え、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説。セミナー参加数は累計2万人以上の人気を誇る。

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